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ドバイには沢山の世界一が存在します。このブルジュ アル アラブもその中の一つ。
7つ星ホテルと言われている世界唯一の最高ランクホテルとされています。
そしてその建物自体も凄い構造になっています。まず海の上、沖合300mに建っています。
高さは328mでエッフェル塔よりも若干高いです。
そんな凄いホテル。どの様にして海の上にこのような凄い建物が建設できたのか?色々調べました。
早速あなたにシェアしていきます。
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目次
島の外部は波からの力を吸収する!
海の上に建てると言う離れ業をこのブルジュ、アル、アラブは成し遂げました。しかも地上328mと言う高さ!https://youtu.be/XDFmn5LZpGk
これには大変な労力と色んな技術が隠されています。
このホテルの重量は25万トン。これを支えられる大きくて丈夫な島を造らなければいけません。それには何よりまず最初に海の波の力から守らなければいけません。
波の力は凄まじい
波の力とはどれ程の物なのか?ある実験をテレビ番組でしていました。そこでは人工の波を表現するのに1立方メートルの袋に重さ1トンの水を入れてそれをクレーンで吊し上から落とす方法を採用。まず最初に厚さ10mm厚の高層ビルの転落防止用に使われる強化ガラスを敷きます。
そしてその吊るした水を蓄えた袋を火薬で爆破させて強化ガラスの上に落とす。何とも凄い実験をしていました。
結果、強化ガラスは粉々。(当然ですが)
1トンの水でこの破壊力だからブルジュ・アル・アラブが建つ建設予定地であるペルシャ湾は数百トンもの力が掛かります。これは毎回数百台の軽自動車がぶつかってくるのと同じことを意味しています。
どうやって強烈な波の力を回避できるのか?
それにはジャックスと言うゲーム用の駒にヒントが隠れていました。ジャックスを発展させたテトラポッドの様な形状の物を利用します。これは互いに噛み合わすことが出来ます。
するとその噛み合った部位に所々隙間が出来る。ここが一番重要!この隙間に波が当たると水が渦巻いてエネルギーを失います。
そして現在の海の周りに使われているテトラポッドはこれを応用しています。かみ合わせ部分の隙間穴!これが肝です!
波を受け止めるのではなく、吸収する手法です。
ブルジュ・アル・アラブはこれを利用して猛烈な波の力から建物を守っています。
まず、海から来る波から島を守らなければいけないのです。
島の内部の基礎は摩擦力を応用する
島の外部は穴の開いたコンクリートブロックで埋め尽くし、それで波を吸収する事で波の力による被害は解決。次は島の内側です。
ブルジュ アル アラブの高さはエッフェル塔より高い321m。これだけ高いのにどうして傾かずにしっかり建っていられるのか?
それには驚く程簡単で化学的な原理を応用した手法が採用されています。
表面摩擦です。これは物体と物体との表面に出来る摩擦の事。
ある実験が行われました。その実験には分厚い二冊の電話帳を使用。紙と紙を挟んだだけでは全く摩擦は生まれません。今度は電話帳数千ページを一枚一枚重ねていきます。そして両方の電話帳を引っ張ってみる。全く離れません。
人が一人全体重をかけて引っ張っても離れません。これが表面摩擦の凄い所です。
そしてこの表面摩擦を今度は建設の現場で使ってみます。
ブルジュ・アル・アラブの島内部には大量の砂が使われました。砂の様に不安定な物の上に建物を建設するには摩擦力です。これがなければ高層建築は倒れてしまうでしょう。
どうやってこの砂に摩擦を応用するのか?基礎に鉄筋コンクリートの杭を使うんです。長い釘の様に地面に打ち込みます。これをする事で表面摩擦の力が働いてしっかりした基礎が出来るんです。
ブルジュアルアラブの基礎に使われた鉄筋コンクリートの杭は総延長9.5km。その杭が地下43mの砂の中に埋まってホテルを支えています。沢山の杭を打つことで砂が岩の様に強くシッカリした基礎になるんです。
灼熱のドバイでは鉄が熱で膨張する
ドバイでは気温が49度にもなる事があります。これだけ熱が上がると鉄は膨張します。これは建築技術者や建築家には悩みの種。金属は熱が加わると膨張します。
例としては、瓶のふたが硬くて開けられない。そんな時、瓶のふたを少し温めると瓶のふたが簡単に回って開けられる。そんな経験はあなたにもあるハズ。
これが金属が熱で膨張する事です。
熱による膨張を考慮したシステムを採用
金属の熱による膨張が大型建築物となると大変な事になります。これら膨張を考慮して組み合わせるのは大変な事。ブルジュ・アル・アラブは鋼鉄の外部フレームを使って建っています。そしてビルの重さを支えている6つのトラスは最長で85m!凄い長さの鋼鉄です。
ドバイの熱に晒されると鋼鉄は5㎝も膨張してしまいます。これは致命的!
そこで技術者の方はエンジンのカムシャフトにヒントを得ます。
フレームとフレームとの接合部を可動式にしています。熱による膨張で一方が膨張しても2つフレームのつなぎ合わせている穴が常に重なり合うように、カムの原理を使った自由に位置の変わる穴を考えだしました。
これをする事でブルジュ・アル・アラブでは熱による変形を受けても建っていられるのです。
高層ビルの回転扉は重大な意味がある
熱い環境での最高の贅沢とは涼しい空調の効いた環境です。ここブルジュ・アル・アラブではたとえ、外の環境が50度を越えようと、ホテル内は23度に保たれています。
しかしこれはかなり大変な事。砂漠に涼しい環境を造り、それを維持していく事は、技術者にとっては大きな挑戦です。
問題はホテルの外と中との温度差の維持!暑い日には外と室内との温度差は20度にもなります。温度差によって気圧の差が生じると自然界では台風が起きたりします。
この気圧の差は全ての高層ビル言える事で影響を及ぼします。特に砂漠の中に建つブルジュ・アル・アラブにとっては大問題。
建物への出入りが出来なくなってしまう恐れがあります。
ビル内の気圧差が生じると?
外の気温が高いとビル内の空調をより効かせます。すると暑い空気は上へ。冷たい空気は下へ行きます。これはビルが密閉されている状態ならいいのですが、一旦ビルの出入り口が開けば冷たい空気が一気にビルの出入り口にドッと押し寄せて凄い事になります。
ではどうすればいいのか?常にビルを密閉状態にするのです。それには回転扉が一番の解決方法。
室内の空気は常に室内へ。室外の空気は常に室外へ。これにより冷たい空気が一気に室外へ放出されるのを防ぐことが出来ています。
そういえば昔みた映画【スーパーマン】の変身する時もこの回転扉を使っていたのを覚えています。
人って凄いですね。
まとめ
熱い環境であれだけ高級なホテルを建設するのは究極の贅沢ですが、それを可能にしているのは最高の技術があってこそなんですね。今回色々調べてみてほんとうにそれが実感できました。
- 波による影響を吸収する事で島守る
- 灼熱の環境で熱による金属の膨張を考慮した建設
- 空調を効かす為に行われた回転扉
これら単純で解決がなかなか見つからない事を色んな方面から検証して解決していく。
やっぱりすごいです。
そして最低でも一泊15万円とも言われているブルジュ・アル・アラブ。
一度は泊まってみたいですね。
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