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「シャリシャリシャリシャリ、シャ〜」
この音、堪りませんよね♪
そう!
あの懐かしい乾式クラッチの音です。
こんにちは。
管理人のhaseです\( ˆoˆ )/
私、その昔2スト250を4台乗り継いで来た経緯があるんです。
※ある意味マニアでした . . .
そのバイクに装着されていたのが乾式クラッチ!
今から25年程前、
レーサーレプリカブームの時はこの音が峠は勿論、街中でもちょくちょく鳴っていました。
あの独特の音で存在感がハンパない乾式クラッチですが、実際に効果のほどはどうなんでしょう?
ここは一度乾式クラッチの本当の意味や、装着してみてのメリットを私の実体験も含めてご紹介していきますね。
これを知る事で、乾式クラッチのマニアックな魅力にハマる事間違いなしです♪
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目次
乾式クラッチを知る!
乾式クラッチ
乾式クラッチはその名の通り、オイルに浸っていない状態のクラッチの事です。オイルに浸っていないので以下の事がメリットとして挙がります。
1 クラッチプレートが油に浸っていないので滑りがない(摩擦係数が高い)
これが一番大きなメリットと言えるかもしれません。
乾式はオイルレスなので動力のロス(プレート同士の滑り)がありません。
2 繋がりがスムーズ
湿式クラッチと違い、オイルに浸っていないのでクラッチが繋がる時は(スパッ!)と繋がったり、クラッチを切る時も(スパッ!)と切れると言われています。
これはそのままスムーズな繋がりになります。
3 放熱効果が大きい
オイルに浸っていないので常に大気に晒されています。
これは空冷エンジンの様な感じになるので、放熱効果が期待出来ます。
4 クラッチプレートの交換が楽
これは私が乾式クラッチ装着車に乗っていて一番実感した事です。
乾式はクラッチの交換がほんと楽なんです♪
クラッチカバーを「パカっ!」と開ければすぐにクラッチプレートが顔を出します。
これって湿式クラッチではこの様にはいきません。
お次は乾式クラッチのデメリットについてです。
1 発進時の半クラが苦手
湿式クラッチは常にオイルに浸っているので半クラ(クラッチミート)をする時、エンジンオイルの被膜が衝撃材の役目を果たしてくれるので、多少ラフな半クラをしてもスムーズな発進が出来てしまいます。
これが乾式クラッチだと?
オイルに浸っていないので発進時の半クラをする時、ラフな操作をすると「ガガガガ!」と乾式クラッチ特有のクラッチプレートが暴れる現象が起きるんです。
これは専門用語で言うとクラッチジャダーと言います。
乾式クラッチは発進時の長いクラッチミートが苦手なんです . . .
なので無理な発進を繰り返すとクラッチがいってしまいます。
そして、
乾式クラッチは賑やかなんです。
2 音が賑やか
乾式クラッチはオイルに浸っていないので常にカラカラと音が賑やかです。
クラッチを握った時のシャリシャリ音は更に賑やかですが . . .
これらの音がレーシーでマニアックと言う人もいます。※私がそうです
でも、うるさいのは確かです。
なのでデメリットとしました。
そして、レース用品なのでこれは避けられません。
3 クラッチ寿命が短い
乾式クラッチはオイルに浸かっていないので摩擦抵抗が高いのです。
クラッチの役目としては非常に良いのですが、
それは言い換えればクラッチの寿命が短い事を意味しています . . .
私の過去体験でいくと、純正品であれば6,000kmも走ればクラッチが滑ってエンジンが空転していたのを覚えています。
これはほんと凄い寿命が短いです(*´Д`*)
これは気をつけた方がいいですね。
ここまで乾式クラッチの大まかなメリット、デメリットを揚げました。
次は乾式クラッチを語るうえで外せない湿式クラッチについてお伝えしていきますね。
湿式クラッチ
世間一般で多く普及しているのはこちらの湿式クラッチです。これはギアと同じで、エンジンオイルに浸っている状態のクラッチを言います。
なのでクラッチを切った時でもクラッチプレートは常にエンジンオイル浸っています。
そんな湿式クラッチのメリットはこちらです。
- 常にオイルに浸っているので耐久性の向上
- 半クラッチがしやすい
- オイル内にあるので音が静か
などがあります。
常にオイルに浸かっているので、それが衝撃材となりクラッチの寿命が長いのです。
では、
デメリットは?
- クラッチがオイルに浸っているのでクラッチプレート同士の逃げが発生する事がある
- 乾式クラッチに比べてクラッチプレートの摩擦係数が低い
- クラッチケースが大きくなる
この様なデメリットが挙がります。
これらを踏まえた上で総合的にまとめると、
湿式クラッチより乾式クラッチの方が摩擦係数が高く、優れたクラッチと言う事が分かります。
そして乾式クラッチのメリット【動力の逃げが少ない】と言う事は、レースの世界が必然的に関係してきます。
お次はそのレースの世界での乾式クラッチについてお伝えしていきますね。
乾式クラッチはレースで使われる
湿式クラッチはオイルに常に浸っているので、雑なクラッチワークでも油の被膜がそれを吸収してくれます。それは有り難い事なのですが . . .
高出力のバイクで高回転を回すとそれがデメリットとなってきます。
「どういう事?」
クラッチが徐々に滑り出す場合があるんです . . .
「そんな事ってあるん?」
はい、あるんです。調べたらそう書いてありました . . .(素直な私です)
これを避ける為には、更にクラッチプレートの枚数を増やして摩擦抵抗を増大させる必要があります。
でも、レーシングマシンはセルモーターは勿論、バイクを停車する時に使うスタンドさえもついていません . . .
これは徹底した軽量化の為(・Д・)ノ
そこまで軽量化にストイックなレーシングマシン。
そこへ動力を強化する為にクラッチプレート枚数が増える様な事はあり得ません!
かと言ってちょっとでもタイムを縮めたいので、このクラッチが滑るリスクは避けたいもの。
それらを考えると必然的に乾式クラッチになるんです(・Д・)ノ
乾式クラッチはオイルを使わないので滑る事が無く、膨大な馬力もなんのその!
ピタァ~とクラッチプレート同士が密にへばり着いてエンジン動力をタイヤに伝えるんです。
※表現が少し . . .
乾式クラッチが苦手とする発進時のクラッチミートも、レースの世界ではスタート以外使わないのでそれ程問題でもありません。
乾式クラッチはレースの世界では人気者なんですね(@^^)/~~~
※その証拠にMotoGPマシンは乾式クラッチが使われています
そこで私は思いました。
「じゃ、耐久性は?」
早速見ていきましょう!(^^)!
乾式クラッチの耐久性
乾式クラッチのデメリットでも少しお伝えした乾式クラッチの寿命。クラッチってエンジンからの動力をギアチェンジをする時に動力を切ったり繋げたりする役目を担っています。
なので繋がっている時はしっかり動力を伝えなくてはいけません。
それがレースにも通用する程のクラッチ。
これは言い換えれば摩擦係数が非常に高いと言う事になるんですね。
性能的には申し分ないのですが . . .
これって言い換えると
摩擦係数が高い=寿命が短い
こうなるんですね(・Д・)ノ
ちょっと極端な話になりますが、
レースの世界ではパーツの寿命の事はあまり考えていません。
そのレースの間だけ持てばいいのです。
その証拠にかの有名なF-1マシンは、決勝でのエンジン寿命が350~400kmを基準に設計されています。(予選用エンジンの寿命は更に短くて80km . . .)
これは言い換えればエンジン寿命をレース決勝に設定する事でエンジンの性能を最大限発揮するように設計されているんですね!
恐ろしやF-1(・ω・)ノ
これは言い換えればエンジン寿命をレース決勝に設定する事でエンジンの性能を最大限発揮するように設計されているんですね!
恐ろしやF-1(・ω・)ノ
少し話はそれましたが、レースで使われるパーツは乾式クラッチも例外ではなく、寿命が短いです。
では、クラッチが滑るとどの様になるのか?
こちらも私の経験をお伝えしますね。
クラッチが滑るとこんな状態に
クラッチが寿命になり、滑り出してくるとこの様になります。それはエンジンの回転が挙がっているのに加速がしなくなります . . .
空ぶかし状態に近い状態になるんです。
そうなるとクラッチプレート交換になります。
お次は補足情報になります。
補足情報
乾式クラッチは絶大な馬力でも滑る事なく動力を伝えるシステム。なのでレースの世界では重宝されます。
じゃ、その反対に湿式クラッチはどうなんでしょう?
私の今乗っているGSX-R1000 k6を例に挙げてみますね。
湿式クラッチのGSX-R1000 K6はどうか?
湿式クラッチはハイパワー車だとクラッチが滑るとお伝えしてきましたが、実際はどうなのか?
結論から言いますと、滑る事はありませんし、仮に滑っていたとしても体感できない程です。
その証拠に私のR1000は今現在走行距離25,000kmでもまだクラッチが滑った記憶がありません。
このクラッチが高出力で滑るって事は相当凄い馬力でのお話なんですね。
そうそう!
高出力で言い忘れていました。
エンジンブレーキの強烈なかかりを逃がすクラッチもあります。
それがスリッパ―クラッチ。
少しご紹介しますね。
スリッパ―クラッチ
スリッパ―クラッチとは、強烈なエンジンブレーキを和らげるシステムなんです。これは少し前まではバックトルクリミッターとか呼ばれていました。
あまりに違う名前なので(違うシステム?)と思われる方が多いですが、
同じ意味です(・Д・)ノ
エンジンって高回転で回せば回す程アクセルをオフにした時や、減速時にギアを下げていくと、強烈なエンブレがかかります。
するとリアタイアがホッピングしたり、バイクの挙動が不安定になったりします。
これは正直危なっかしいです(・Д・)ノ
それを和らげるのがスリッパ―クラッチ。
最近のスーパースポーツバイクではほぼ標準で装備されています。とってもありがたいシステムなんです。
STM エスティーエム エヴォルツィオーネ スリッパークラッチ
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次に乾式クラッチがよく装着されているバイクのご紹介です。
乾式クラッチはducati車に良く装着されている
そうなんです。ducati車には全般的に乾式クラッチが装着されているマシンが多いんです。
これは湿式クラッチだとオイルの影響でどうしてもクラッチ内のプレート枚数が多くなります。
その大きくなるクラッチハウジングを嫌うため、小型軽量な乾式クラッチにしているんですね。
これだと、小型軽量で膨大な馬力にも対応できるクラッチハウジングが可能です。
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では、最後になります。
おしまいに
今回、乾式クラッチに着いて色々と書かせてもらいました。調べてみると、乾式クラッチは性能的にイイ物なんだな!(^^)!と言う事が分かりました。
そして、私も経験したのですが、乾式クラッチは寿命が短いです。
でも、それを覆す程のメリットがあるから今尚使われているバイクがあるんですね。
特にレースの世界では必需品です。小型で軽量、摩擦係数が高ければ膨大な動力も全て受け止めてくれます。
これはまさにレーシングマシンには必需品です。
あの乾式クラッチが鳴ると今も昔のあの頃を思い出します。
今回、乾式クラッチを装着してどうなのか?をお伝えしました。
参考になれば幸いです。
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