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楕円ピストンを使ったエンジンってどうなんでしょう?

どういったメリットがあってその様なエンジンが造られたんでしょうか?

 

こんにちわ。バイク大好きな管理人haseです!(^^)!

 

色々とバイクに関する情報を見ていたら、楕円ピストンが目についたんです。

「これって私が若かりし頃に発売されたNRのエンジンやん!懐かしい . . .

 

 

そこで更に調べて行くと、今から40年程前のバイクレース【WGP】に行き着いたんです。

 

「なんで楕円ピストンとWGPが関係あるん?」

 

それにはこの様な事情があったんです。

 

当時のレギュレーションには4ストによる排気量のハンデがなかったんです。これが楕円ピストンを生むきっかけとなったんですね。

 

私の様に楕円ピストンが気になっているあなたに、レースの話を織り交ぜてお伝えしていきますね。

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何故楕円ピストン?

「何故楕円ピストンが存在しているの?」

改めてですが、ここから掘り下げていきますね。

 

これには当時のバイク世界グランプリ【WGP】が関係しています。

WGP500ccで戦う為に開発される

随分前の話になるんですが、1970年後半にホンダが世界グランプリに復帰する事になったんです。

これが主な楕円ピストンの始まりとなります。

楕円ピストンとしてはホンダ開発の楕円ピストンが最も有名。今回それをメインに話を進めていきます。

 

4ストローク4気筒500ccに決めるまで

ホンダがバイクのレースで戦うにあたって、どの様なエンジン形式で世界戦で戦うのか色々と検討したんです。

 

当時のWGPの500ccのレギュレーションでは、
  • 2ストローク、4ストロークのハンデなし
  • 自然吸気は4気筒500ccまで
  • 過給は2気筒の250ccまで
この様なレギュレーションでした。

※今だから言えるのですが、2サイクルと4サイクルのハンデが無いって凄い時代ですよね。

 

そこで!

まずは2ストロークにするのか?4ストロークにするのか?

これに関しては当時、ホンダは2ストロークに消極的だったのと、2ストロークの公害問題に関心を抱いていた事から必然的に4ストロークへと舵取をします。

 

次に出てくるのは自然吸気にするのか?過給(ターボ)にするのか?

ターボ過給で高出力の2気筒250ccも検討されたんですね。

 

でも、

このシステムをバイクに装着すると、どうしても重量増となりレースの世界においては致命的。

そしてターボ特有の特性、効き始めが緩やかなのを嫌って却下となります。

 

最終的には自然吸気の4ストローク4気筒500ccで世界戦を戦う事となりました。

でも、そこではこの様な問題が . . .

 

4ストで同排気量の2ストと戦うには?

同じ排気量で高出力の2ストロークに対抗出来る4ストロークとなると、どうしてもある回転数を回さなければ2ストロークに対抗できないんだそうです。

 

でも、その様な回転数は当時の4ストロークには無理な技術 . . .

 

※ここでマメ知識

2ストロークは一回転一爆発に対して4ストロークは二回転一爆発と半分の爆発である為、同じ排気量だとどうしても2ストロークの方が高出力になります。

当時のWGPには4ストローク車に対する排気量のハンディキャップは与えられませんでした

 

そこで!

その回転数に到達するには倍の8気筒だとそれが可能だったんです。でも、その気筒数はレギュレーションで禁止されています。

「んじゃ、どうすれば . . .」

 

そこで思いついたのが楕円ピストンなんです。

楕円ピストンを思いつく

2気筒分のピストンを一つにして、長方形の楕円ピストンを考え出したんですね。凄い発想です。

これにする事で実質8気筒エンジンと同じ状態になり、何とか2ストロークに対抗できる高回転エンジンが可能になります。

 

でもこのエンジン、加工がかなり難しいんです。

加工が非常に難しいエンジン

加工がかなり難しいエンジン。それを少しお話しますね。

私の職業は金属加工業。それを踏まえて . . .

 

エンジンピストンは本来円形ですよね。この形状は回転させる事で円に出来るから加工しやすいんです。

同様にエンジンシリンダーも、回転物(ドリルやリーマー)をシリンダ内で回転することで加工出来ます。

それが楕円となると?

 

物を回転して出来る加工ではありません。NC加工機(コンピュータ制御の工作機)で加工しなければいけません。

これだけでも結構複雑です。

そこには更に難点が . . .

 

それははめ合い交差に合わせるのが難しいんです。これはピストンとシリンダーがシックリハマるように加工する公差の事です。

円形だとそれが比較的合わせやすいんですが、楕円となるとかなり苦労します。

これが加工するのに苦労する点です。

 

そして、レースの世界ではここに一番苦労したんです。

ピストンリングに苦労する

実際にレースの世界で一番難航したのがピストンリング。

ピストン形状が独特な為、初期エンジンの頃は特に開発が難航して耐久性や信頼性で非常に悩んだそうです。

色々な経験を乗り越えて何とかレースに戦えるレベルまでに達したのですが、その時点でホンダはレースで使うエンジンを徐々に2ストに移行していきました。

そして実質1982年に実践開発は終了しました。

 

お次はそのノウハウを市販の世界に活用します。

台形パワーを手に入れる

この楕円エンジン。レースの世界ではとっても苦労しましたが、市販の世界ではその複雑な形状をNC工作機を駆使して加工する事で、ピストンとシリンダーの互換性を保証しています。

NC工作機、凄いです!

技術が安定してくると、この楕円エンジン。色んな特性が分かってきたんですね。その一つにパワーバンドがとても広い事が分かってきたんです。

ショートストロークエンジンで高回転まで回すことで、当時で言っていた台形パワーをこの楕円ピストンは手に入れたんです。

 

このエンジン。凄い事が実証されたことでこの様な事が起こります。

F1とmotoGPが楕円ピストンを使用禁止に

このエンジンを開発したホンダさん。当然ながら楕円ピストン関連特許を固めました。

と言う事はレースの世界、特にF1の世界では公、不公平が起きます。これを危惧したFIAはこの楕円ピストンエンジンの仕様を禁止したんです。それはMotoGPにおいても。

これって凄い性能と言う事の現れですよね。

どれ程凄いエンジンなんでしょう?

 

凄い技術の塊楕円ピストン。高性能ですがこの様な事もあります。

製造コストが掛かりすぎる

このエンジンは製造コストがとってもかかるんですね。

その証拠に、今から25年前に販売された楕円ピストンを使ったバイクNR750はカタログ価格で520万円。逆輸入車だと確か700万超えだったと思います。

このエンジンが市販で使われたのはNR750が最後です。

これがこのエンジンの凄さを物語っています。まさに夢のエンジンです。

 

最後に

いかがでしたか?

今回、楕円ピストンエンジンについてご紹介してきました。

もう一度おさらいしますね。
  • 楕円ピストンは2ストロークエンジンに勝つために生まれる
  • 2気筒分を一つにつなぎ合わせた事で楕円形状にしている
  • 楕円エンジンは高回転が可能になる
  • 楕円ピストンにすることで台形パワーが可能になる(幅広いパワーの事)
  • レースの世界(F1やMotoGP)では使用が禁じられている
  • 製造が困難
色々と調べてみるとこの様な事が分かりました。性能はほんと凄いですね。正に幻の様なエンジンです。

このエンジンを心臓にもったバイクNR750を実物で見た事は一度もありませんが、もし、見る機会があれば是非、ここにご紹介しますね♪

では、失礼します。

 

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